まず初めに、少し専門的にはなりますが、歯科矯正の診断で非常に大切な横顔のレントゲン(側面頭部X線規格写真、セファログラム)について説明します。図1がそのレントゲンです。このレントゲン写真を分析ソフトで検討を行います。
その後上顎骨と下顎骨の大きさや前後的位置、前歯の傾斜などを標準値と比較します(図2)。上の歯が埋まっている骨が上顎骨、下の歯が埋まっているのが下顎骨と、別々の骨から成り立っています。ここでは上顎骨を緑で下顎骨を紫で示しています。
ここで本題にもどります。
上顎前突(出っ歯)には大まかに分けて3パターンあります。
①:骨に問題を認める場合
②:歯に問題を認める場合
③:1と2両方に問題を認める場合です。
このように、「出っ歯」と一言でいっても様々な組み合わせがあることがお分かりになったと思います。つまり、「どんな人も出っ歯にはこの装置!この治療!」というのはおかしいですよね。
全ての治療は検査結果をもとに分析を行い、しっかりとした根拠に基づいて、患者さんごとに計画されるべきなのです。
次回は実際の上顎前突の治療を紹介します。
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http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/patient/medical/time-charge.html
広島大学病院矯正歯科 初診相談ダイヤル
082-257-1755
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